自費移行の初歩編(その8) ローマは1日にして成らず

自費移行の初歩編(その7)

以前に上記のブログで書かせていただいた通り、何でも人のせいにする癖のある人や自費移行に行き詰まっているたくさんの方とお話をさせていただいて気づいたことがあります。

それは

「一撃必殺の技」

「逆転満塁ホームラン」

「北斗神拳のような秘孔」

を探している人が本当に多いということです。

今日は「これだけやれば誰でも来月から1人院で月商◯◯◯万円!」などという言葉に踊らされてはいけませんよ、ということをお伝えできたらと思います。

私が自費移行のお手伝いをするきっかけになったお話

今から2年ほど前、コロナなど全く関係のない時期のお話になります。

近県で整骨院を開業している知人から相談のメールが来ました。

・健康保険メインでやっているが保険の患者さんが減っている。

・折り込みチラシを撒こうかどうしようか迷っている。

・国分寺整骨院は保険を扱っていないがどうやってやっていっているのか?

というような相談内容で、今後の経営の舵取りに困っているということでした。

その知人が近県で開業しているのは知っていましたが、どのような治療をするのか、スタッフはいるのか、誰がターゲットなのかなどは全く知りませんでした。

昔からの知り合いですし、以前に大変お世話になったこともありましたので一度訪問して現状をみてみようと足を運ぶことになりました。

自費でも保険でも少なくとも最低限の計画は必要です。

私の院が休診日である火曜日の午後、自家用車で高速道路を使ってその整骨院まで行きました。

幹線道路からは外れた生活道路沿いにあるものの、住宅街の一角で目立つ場所でもありません。

駐車場は2台分。ギリギリのスペースです。

都会のど真ん中で電車の駅の近くだったり、電車や徒歩で移動している人が多い地区ならまだしも、車移動が一般的な田舎の町ですから自分だったらここは選ばないだろうなという立地でした。

訪れた時間に患者さんはおらず、玄関を入ると以前に別の事業で使われていた名残がそこかしこにあり、あまり整骨院の雰囲気はありません。

ベッドは2台あり、電気治療器が2種類、待合室も法定の広さギリギリといった感じです。

さて、会って話を聞く前の段階で色々な問題点が見えてきました。

誰に相談するでもなく、なんとなく物件を選び、賃貸契約の初期費用を払い、何となく機材を集めて開業をスタートした感じが分かってしまったのです。

自費治療だろうが保険治療だろうが、少なくとも最低限の事業計画は必要です。

とはいえすでにハンドルを切ってアクセルを踏んでしまっている状態ですので、本人に継続の意思がある限りここから事業継続の道を探らなくてはいけませんでした。

一撃必殺の技を求めてはいけません

お話を聞くと、数年間修行したのちに開業したそうで、一応ノウハウや技術もお持ちだとのこと。

上辺だけでお話しても進まないので、損益分岐点と売り上げを聞きました。

すると売り上げが全く足りないどころか、経費も十分に捻出できないほどの経営状況とのこと。

しかも全く使用していない治療器のレンタル料を支払い続けているということでした。

売り上げがほとんどないので、口座にいくら残っているかも教えてもらい、もう残された時間がないことも把握しました。

ここからはまず、資金の垂れ流しをやめさせることから始めたのでした。

どうにかして盛り返したい、やり直したいという本人の意思もあり、自費治療院として再出発することになったのです。

できることなら自費でやりたいと何度も言うので香川県の私の院まで来てもらい、特別に何度も見学もしていただいて自費治療院としてのノウハウをお伝えしました。

私が5年以上の歳月と数百万円のお金をかけて取得した知識とノウハウです。

何度も練習を重ねたのちに近隣に折り込みチラシを撒いた当日、早速自費治療を受けたいという患者さんが来られて、次回のご予約も取られたというご連絡をいただきました。

「それはすごいですね。予約も取ってくれたなんて練習通りにできたんですね。素晴らしいです!」

私は思わず自分のことのように喜んでしまいました。

しかしまさかの台詞を聞くことになったのです。

「でも1人しか来ませんでした。この前は自費治療専門のチラシを撒いたけど保険の患者さんも来てもらったらダメですか?」

今までやってきて保険患者さんだけを相手にしていて1ヶ月にわずか数万円の売り上げ。

それが、たった3000枚のチラシを撒いただけで1人の患者さんが来てくれて、しかも次回の予約も取ってくれた。

一時的ではあるもののこの時点ではまずは大成功だと思う結果ですが、本人はそうは思わなかったようです。

「頭ではそんなことはないと分かっているけど、チラシを一回撒いたら田口先生の院みたいに毎日何人も自費治療の患者さんが来るようになる気がしていました。もうこのまま続けていっていいのか不安です・・・」

このように言われました。

どの業種に限らず、経営を続けていく限り不安や焦りなどはずっとあるのではないでしょうか。

実は私はこの先生へのノウハウ提供や現地訪問も全てボランティアで行なっていて、お金をいただいておりません。

なんとかしたいというご本人のお気持ちと昔お世話になったということで、ノウハウを提供させてただきました。

つまり私自身が何年もかけて勉強したり実践したり、時には失敗を何度も繰り返して得た情報やノウハウです。

結局うまくいかないのは僕に相談したからだと言う結論に至ったようで、その方とはお付き合いをやめさせていただきました。

この方も「一撃必殺の技」「逆転満塁ホームラン」「北斗神拳のような秘孔」を探していたのだと思います。

何かを実践すれば何らかの結果が生まれます。これは間違いありません。

しかし30年来の肩こりが一発で全部治ることがないように(治るという定義は色々ありますが)、傾いた経営がいきなり明日から順風満帆になることもありません。

とにかく地道な作業や繰り返しの練習が必要なのです。

特にこのコロナ禍の中では、患者さんが減ったから「じゃあ明日からこれをやればいきなり大丈夫」という方法もありません。

しっかりと準備してそれを愚直に続けてきた方だけにコロナ禍の中でもいい結果が出ているのだということが言えるのではないでしょうか。

この先またコロナのような想像もしなかったことが起こるかもしれません。

その度に一喜一憂するのではなく、次の準備を進めていくくらいの気持ちで地道で正しいことを確実に進めていきましょう。

順番に1つずつ、しかし確実に自費移行できる方法をお伝えすることはできますので、そういうお手伝いでしたら私も大歓迎です。

 

自費移行に関して何からしたらいいか分からない方は有料で個人的にお教えします。

当然ですが入会金も月会費も必要です。ぜひお問い合わせください。

整骨院完全自費化スクールまでメールでご質問くださいね。

整骨院完全自費化スクールでは、会員の先生には個別に内容を見て改善点をお教えしています。

「患者さんからの問い合わせがない」

「以前に比べて問い合わせが減った」

「コロナ禍で患者さんの来院数が減った」

このようにお感じで、整骨院完全自費化スクールにご興味がおありだという先生は、まずはメールにてお問い合わせいただけましたら幸いです。

info@shikoku-jihi.com

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