さて、前回のブログでは患者さんとの会話で治療効果が上がる方法をお伝えいたしました。
あいまいな言い方をしないで根拠に基づいてしっかりと言い切って説明するということでしたね。
今回はさらに、患者さんがどうしたらリラックスして治療を受けてもらえるかをお伝えいたします。
最後まで読んでいただければ、今までより患者さんがリラックスして治療を受けてもらえるようになるのを実感していただける内容になっていますのでぜひお読みください。
迷ったり分かりにくいことが人を遠ざけます。
私は先日、初めて行ったうどん屋さんで経験したことです。
初めてのお店ですが入り口はすぐに分かりましたので、のれんをくぐってお店に入りました。
最初に目に入ったのが
「受渡口」
「返却口」
「お会計(前払い)」
このような張り紙の真下にある窓口でした。
当然ここで注文して前払いをするものだと思い、窓口の前で待ちました。
窓口の先にはすぐそこに店員さんが2人いて、店員さん同士の業務上の会話が途切れるのを待っていました。
チラッとこちらを見たものの声をかけてもらえないのでタイミングがあるのだと思い、さらに待ちました。
するとしばらくして店主らしき男性が、
「あ、カウンター空いてますからどうぞ」
お店の奥にカウンターがありますが、その窓口からは良く分かりませんし、奥に進むというルールも初めて来た私には簡単にわかるものではありません。
なぜなら窓口の前のスペースが広くなっていて、そこで食べるものだと思っていたのですから。
「ここで注文するんじゃないんですか?」
「カウンターでお聞きします」
そういうことならこの張り紙の意味がないよなあと思いながら店内へ入りました。
1席だけ空いている席へ座り、
「何にしますか?」と聞かれたので
先ほど窓口前のスペースに貼ってあったメニューの中から
「イカ天ざるうどんをお願いします」
「何玉?」
「ひ、1玉でお願いします。」
香川県のうどん屋さんで「何玉」と注文するのは日常茶飯事です。
しかし、先ほど見たメニューのどこにもそんなん書いていませんでしたし、値段もわかりません。
私はうどん玉の量は1種類しかないものと思い
「イカ天ざるうどんをお願いします」
と注文しました。
メニューに書かれてあれば当然「大」とか「小」とか「1玉」というのを最初から言って注文します。
結果、うどんは美味しかったのですがこのお店は2度と行かないだろうなと思ってしまったのです。
さて、うどん屋さんのグチを並べても仕方ありませんので、私が経験したこの注文時のやり取りの違和感から治療院における患者さんの誘導に生かせることはないでしょうか?
働いている人が当たり前でも患者さんは違います。
初めて来る患者さんは特に、先生方の院の作りやルールを知りません。
「待合室に椅子があったらそこに座るやろ」と思っていたら大間違いです。
「スリッパが置いてあるんやから履き替えるやろ」と思っていてもそうではありません。
それではあのうどん屋さんの店主と同じになってしまいます。
「ほとんどのお客さんが勝手に入ってきてカウンターに座るからアイツもそうするやろ。なんで入ってこんのやろ。面倒なやつやな」
と思ったかどうか知りませんが、お店側の勝手な解釈はせっかく来た人を迷わせることになるのです。
先生方の院のオペレーションは、患者さんにとっては当たり前ではありません。
院独自のルールだということを知っておかなければいけないのです。
・院に入ったらスリッパに履き替えるのも独自のルール
・ベッドでお話を聞くのも独自のルール
・スマホのをマナーモードにするのもよそからきた患者さんにとっては院独自のルールです。
それらの独自ルールを一つ一つ丁寧に説明して誘導することが、患者さんをリラックスさせる大きなポイントなのです。
理由をつけて誘導しましょう
それではどのように説明して患者さんを誘導すればいいのでしょうか?
それには「理由をつけてあげる」と患者さんは受け入れやすくなります。
「土足厳禁になりますので、スリッパに履き替えて下さい」
「はじめてのご来院なので、問診票に記入をお願いします」
「しっかりと書いていただきたいので、問診票はそちらの椅子におかけになってお書き下さいね。」
「書き終えましたら確認させていただきますので、受付カウンターまでお持ちくださいね。」
「時間が来たらお呼びしますので、同じ席でお座りになってお待ちください」
「治療中は電話に出ることができませんので、マナーモードにしておいてくださいね」
「治療中にはベッドに横向きになったりうつ伏せになったりすることがありますので、先にポケットに何か入っていましたら全て出してカゴに入れておいてくださいね。」
「マクラがこちらにありますので、頭をこちらにして上向きで寝てくださいね」
このように全ての患者さんの動きを先に理由をつけて説明して声かけをします。
そうすると同じ意味でも例えば「ポケットの物を全部出せよ」という感じには取られにくいです。
当たり前と思うようなちょっとしたことでも誘導してあげることで患者さんも安心することができます。
そして理由を先に言うと受け入れてもらいやすくなります。
すると患者さんは緊張や不安がなくなりリラックスして治療を受けてもらえるようになります。
つまり治療効果が上がります。
患者さんは体の痛みや辛さに将来的な不安を持って来院されますので、それ以外の点では一切の迷いや不安を与えないように「誘導」するということを心がけてみて下さい。
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