第12回 自費移行で避けては通れない交通事故治療の取り扱い中止

前回は自費治療専門院への急な方針転換で、患者さんだけじゃなくスタッフまで離れていったということについてお伝えしました。

今回は自費移行中の自賠責保険の患者さんの取り扱いについてお伝えしていきます。

 

自費移行が急務だと考えて、保険患者さんをお断りしていくなかで、ひとつ大きな問題がありました。

それが交通事故関連の患者さんの存在でした。

当院が保険中心の院から自費治療専門院へと方針転換していこう決めた頃、当院の売り上げの割合は以下の通りです。

1.健康保険      25%

2.自賠責保険   55%

3.自費治療      20%

自賠責保険の患者さん、つまり交通事故関連の患者さんの売り上げが半分以上あったのです。

これを断るのにはかなりの葛藤がありました。

 

断るのは簡単ですが、単純に考えて売り上げが半分以下になるわけですからそれでは次の月からやっていけません。

毎月の家賃や給与などの支払いは待ってくれない。

最低限の売り上げが必要。

別に違法なことをしているわけではないし・・・。

交通事故の患者さんが通ってくれたら売り上げの見通しが立つんだよな。

でも今の状況には耐えられない・・・。

こんな感じで本当に最後の最後まで悩みました。

しかし、現在では交通事故の治療の問い合わせを頂いても

「自費治療になりますがよろしいですか?」

と確認してから受けるようにしています。

すると100%の患者さんが「じゃいいです」と言って電話を切られます。

または保険会社の担当者の方から問い合わせがあった場合は、

「ご本人に確認してから連絡しなおします。」と言ってそれから連絡が来ることはありません。

 

そのような状態になるには、自費移行を始めてから1年近くかかりましたが、今では全ての治療を自費治療で行うという方針転換をして良かったと思います。

 

では私がどうして交通事故の治療まで自費治療に切り替えたのかという理由をお伝えします。

 

交通事故の治療で他覚的に軽微なケガの患者さんの場合、以下のような経験が多かったですのでご紹介します。

・予約時間を守らない

すでに予約制にしていたので、一応は予約はしてくれます。でも交通事故の患者さんは時間通りに来ない方が本当に多いです。自費治療の患者さんは予約時間を守ってくれますし、仮に1分遅れる場合でもあらかじめ連絡してくれます。

 

・何度も繰り返しドタキャンする

とりあえず「明日も来ます」とか「来週の同じ時間で予約しとって。」と予約をして帰られますが、直前で「やっぱり行けません」と連絡がきます。ひどいときは連絡もなしに来ないということも珍しくありません。もちろん急な予定変更というのはあるかと思いますが、何度も繰り返してドタキャンするというのは普通じゃありません。

 

・自分の来たいときに来るので治療計画に沿わない

定期的な治療が必要だと判断してお伝えしても、自分が来たいときだけ、気が向いたときだけに治療に来られるということが多いです。

 

・「今から行ったらすぐに施術をしてくれるか?」という電話をかけてくる

治療を受けることを予定に組み込むということをしないので、思いつきで電話をかけてきて「今から5分後に寄りたいんやけどいける?」と言う。自費治療の患者さんだったら、よっぽどの急な痛みでない限りこんなことはありません。

以上、このような傾向が非常に多かったです。

もちろん、ほとんどケガをしていない、症状がほとんどないという患者さんの場合です。

ですがそういう方のほうが多いですよね。

 

これをお読みの先生方も心当たりありませんか?

 

もちろん一部の患者さんは真面目に時間通り、計画通りに来院される方もおられましたし、そういう患者さんの中にはケガが治癒した後に、現在でも自費でお体のメンテナンスに通われている方もおられます。

 

それではなぜ交通事故の患者さんの多くは時間を守らないのでしょうか?

なぜ何度も繰り返しドタキャンするのでしょうか?

なぜ思いつきで治療に来るのでしょうか?

 

例えば、このブログをお読みの先生方の中に歯医者さんに通った経験がある方も多いですよね。

虫歯での治療でも親知らずでの治療でも歯周病の治療だったとしても、

「次は来週また来てください。」

「次回は2週間後に来てください。」

「今度はクリーニングで3ヶ月後に来てください。」

このような指示や来院指導に従って、しっかり治そうと思ったら専門家である歯科医の先生のいうことをきいて定期的に治療に行くと思います。

そうしないと虫歯が再発したり、親知らずを抜いた後が膿んだりしたら大変ですもんね。

 

つまり

治さないと大変なことになって困る

だから早く治したい

という極々当たり前の感情があるはずです。

 

一方で交通事故の軽微なケガで来られた方々のほとんどは、そのような感情がありません。

別にたいして症状も酷くないし治療をしてもしなくても特に問題がない方ばかりだから、時間通りに来なかったり何度もドタキャンしたりするということです。

交通事故の治療では多くの場合、治療費については患者さんの負担はありませんから、

お金もかからずタダで治療が受けられる。

何度か通えば加害者側の保険から慰謝料が払われる。

だから痛くもないのにとりあえず通院してみる。

このような考えで来られる方も一定数いるわけです。

治療をしなくてもいいような種類の患者さんの予約をどんどん受け入れると、本来しっかりと治療を受けて症状を改善したいという患者さんの予約が取りにくくなるという問題があります。

また時間通りに来ない交通事故患者さんのせいで、きちんと時間を守って来られた患者さんをお待たせしてしまうことも大きな問題です。

 

このような経緯があり、私は本当にいろいろと悩みましたが交通事故患者さんも自費治療にするということを決断いたしました。

 

先程もお伝えしましたが、不幸にも交通事故にあってしまいお体の痛みでお困りの患者さんが当院で計画的に治療を受けられた結果、症状が改善してその後は定期的にお体のメンテナンスに通われているという方も何人もおられます。

ご自分の体のことをしっかりと考えておられる患者さんは、交通事故だろうが慢性の腰痛だろうが自費治療だから絶対に治療を受けないという訳ではありません。

 

先生方が高額な学費をかけて一生懸命勉強して資格を取得し、さらに辛く長い修行生活の先に、多額の投資をして開業したのは診たくない患者さんに振り回されるためではありませんよね。

先生方の治療技術は患者さんたちの症状を治すだけでなく、治ったその先の患者さんの生活を豊かにするためにあるはずです。

 

私も当時の交通事故の患者さんの売り上げを考えたら、全てを自費治療に移行することは本当に悩みましたが、今では全く後悔していませんしむしろ自費移行して本当に良かったと思っています。 

とは言え、売り上げの半分以上を占めていた交通事故の患者さんをいきなりゼロにして全て自費治療に移行した訳ではありません。

今後、私がどのように自費移行していったか、順を追って詳しくお伝えしていきます。

ですがその前に、次回は「今ならまだ間に合いますよ」というお話です。

 

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